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平成17年度 自然史学会連合 講演会



自然史学会連合講演会 報告

科学への入口“自然史”
- 第一線の専門家が語る10のとびら -

平成17年11月20日(日) 大阪市立自然史博物館



11月20日(日)、大阪市立自然史博物館において、自然史学会連合講演会を 開催しました。今回は、連合企画としては初の大阪公演ということですので、企画段階から思いっきり "やわらかく"という気構えで望みました。タイトルからもその意気込みを感じていただけると思いますが、 それでもこの硬さですから、一般向けの企画に対するこれが連合の限界かもしれません。この限界を補ってくれた のが、大阪市博のスタッフの方です。企画段階から相談にのっていただいた研究員の方はもちろん、広報や当日の 会場設営にご協力いただいたボランティアの方などのお力により、なんとか一般向けの開催までこぎ着けることが できました。

当日は、朝9時から会場設営開始ということでしたので、早朝、地下鉄御堂筋線「長居駅」から長居公園を横切り つつ大阪市博へ向かいました。とても天気の良い日曜の朝でした。公園内のあちこちで、少年野球の歓声が あちこちから聞こえ活気に満ち溢れていました。ふと気がつくと、私と同じ方向に歩く家族連れが多いこと。まさか、 連合講演会を目指す人たちでは、と期待が。。。 しかし、「大恐竜展」の幟がそこかしこに翻っているのに納得 しました。大阪市博では大恐竜展開催中だったのです。

さて、会場の博物館講堂前につきますと、すでに大阪市博のスタッフの方が集合され、 ボランティアの方々とともに会場設営の準備中でした。会場入り口付近では、加盟学協会のポスター展示用 ボードの搬入、書籍販売コーナーの設置など、実に手際よく準備が行われています。連合関係者はただ呆然 とするばかりで、たいした戦力にはなりませんでした。大阪市博、恐るべし、と感じた次第です。
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会場外の加盟学協会のポスター掲示コーナー

会場設営も終わり、やや手持ちぶさたにしている頃、一般参加者の方がぼつぼつと集まり はじめました。会場は200名ほど収容可能な講堂ですので、どれだけ来ていただけるか心配でしたが、開会 時間が迫る頃には、すでに100名近くの方が会場に入られておりました。まずは一安心です。事前広報活動 とともに当日の来館者の誘導など、大阪市博のご努力のたまものです。
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会場外の書籍販売コーナー

10時30分開会。まず連合から、病気で出席できない鎮西代表に代わり副代表格の 西田弘文運営委員が連合後援会の趣旨説明があり、続いて大阪市博の山西良平館長から「自然史学会連合 のめざすところと、博物館のミッションが指し示すところは同じである。」という暖かいご挨拶をいただきました。
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鎮西連合代表の代理として、閉会の挨拶をする西田氏

トップバッター松本吏樹郎氏から講演開始です。今回、10というたくさんの講演数を、 各20分で行うという、講演者の方にはきつい時間割で実施させていただいたのですが、みなさん時間どおりに 講演を進めてくれました。しかも、一般の方向けにわかりやすく楽しい講演を心がけてくださったことが、随所に 感じられました。植物専門の岡本氏は、「植物だけだと動きがなくて楽しくないかもしれない」、とおっしゃって 動物行動学に踏み込んだ話をしてくれましたし、寒川氏は自前の漫画(氏は若い頃漫画家をめざされていた そうです)で盛り上げてくれたりしました。また某有名な元お相撲さんの写真が片山一道氏の講演に出てきて、 たしかにポリネシア人はでかいと実感させてくれたりしました。講演者の皆さん、本当にありがとうございました。

 最後に、日高氏から「自然史は科学の入り口ではなく、科学そのものである。ただし、それは『なぜ?、 どうして?』という問題意識を研究者が持つ限りにおいてである。」、というお話が印象に残りました。受付係の 集計では、最終的に200名を超える聴衆が参加されたそうです。少し自賛気味ですが、企画側の予想を 遙かに超える成功であったと思います。みなさん、お疲れさまでした。

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講演会の会場風景1

講演会の会場風景

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講演する岡本素治氏

寒川氏が描いた漫画

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講演する日高敏隆氏