フォトギャラリー・4
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(写真左上~右下へ向かって)
- オオベソオウムガイ Nautilus macromphalus Sowerby
現生オウムガイ類は世界に6種知られているが、5種または3種に分類されることもある。オウムガイ類は
「生きている化石」の代表例である。ニューカレドニアに分布。
- オキナエビス Mikadotrochus beyrichii (Hilgendorf)
殻口に細長い切れ込みがあるが、欠損ではなく自然な形態である。切れ込みは排泄のために用いられ、
アワビの孔に相同な部分である。房総半島沖~伊豆諸島を中心に分布する。水深80~250mの岩礫底に生息。
- リンボウガイ Guildfordia triumphans (Philippi)
殻の周囲に長い棘を形成する。棘は成長の途中で邪魔になるため、1本ずつ切り落としながら大きくなる。
房総半島・能登半島以南の水深100-300mの砂底に分布。
- エンマノツノガイ Campanile symbolicum Iredale
塔型の殻を持ち、巻き数が極めて多い。現生種は1科1属1種。オーストラリアの浅海に分布。
- ハシナガソデガイ Tibia fusus Linnaeus
著しく高い螺塔と長い水管溝を持つ。本種の水管溝は巻貝の中で最も長いが、それは高い螺塔とのバランスを
保つ機能があると考えられている。インドネシア~台湾の浅海に分布。
- カジトリクルマ Stellaria solaris (Linnaeus)
リンボウガイと同様に殻の周囲に棘を形成するが、本種の場合は棘を切り落とさずに成長する。台湾以南の
インド-西太平洋の熱帯域の浅海に分布。
- チマキボラ Thatcheria mirabilis (Angas)
螺層が鋭く角張るため、殻形が階段状になる。巻貝の中では例外的な形態の1つである。房総半島沖~オーストラリア
北部の水深160-400mに分布。
- ミドリパプアマイマイ Papuina pulcherrima Rensch
熱帯域の陸貝には派手な色彩の殻を持つものが多いが、本種はその代表例である。パプア・ニューギニアに分布。
- マボロシハマグリ Hysteroconcha lupanaria (Lesson)
二枚貝類には珍しく殻の後部に棘を持っている。棘は水を取り入れるために伸びる水管を保護する機能があると
考えられている。メキシコ西部~ペルーの潮間帯付近に分布。
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写真・解説:佐々木猛智(日本貝類学会)
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