魚類写真資料データベース

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Natural History, Odawara;
National Science Museum,Tokyo

このデータベースは魚類の生態写真や標本写真から構成されています。魚類は種類ごとに独自の色彩をもっています。 しかし、色彩は標本になるとすぐに消えてしまいます。このため生態写真や採集直 後の標本写真は分類学的研究に欠 かせない資料となっています。また、サンゴ礁性魚類をはじめとして、多くの魚類は美しい色彩や特徴のある色彩を もっています。そして、魚類の中には水中で興味深い生態を示す種類もいます。このデータベースを通じて、魚類の 美しい姿やちょっと変わった姿を知っていただけることと思います。

 このデータベースは神奈川県立生命の星・地球博物館の魚類写真資料データベースに登録されている画像に基づい て構築されています。閲覧やダウンロードした画像の個人的な利用を除き,資料の利用に際しては同博物館の許可が 必要です。また,データの検索機能は同博物館と国立科学博物館の共同作業によって開発されました。


 このデータベースは以下のような研究に役立っています。

 1. 分類学的研究:かつて新種の発見は研究者の手によって行われてきましたが、最近ではダイバーが撮影した写真に もとづいて新種が発見される例が多くなりました。つまり、魚類写真資料データベースの活動が実際に新種の発見に結び つくわけです。また、魚類写真資料データベースに登録された数多くの画像を見ることによって、個体変異や地域変異に 関する情報を得ることができます。

 2. 生態学的研究:水中写真の撮影日や撮影水深を利用すれば、魚の出現時期や生息水深を知ることができます。たと えば、伊豆半島沿岸で撮影されたカミソリウオ科の魚を検索すると、撮影された月は9月~12月、撮影水深は10~20m の範囲に集中していることがわかります。また、いろいろな魚の水中での定位姿勢や共生の事実などの記録にも役立って います。

 3. 生物地理学的研究:最も得意とするのがこの分野です。地域ごとに撮影された魚種をリストアップすれば魚類相を 明らかにすることができます。逆に、種ごとの撮影地をリストアップすれば分布範囲を知ることができます。